イロイロ

ねんきん定期便の使い方

はい、独立系FPの宮村(@fp_miya)です。

今回は、皆さんが知っているようで知らない年金のお話、しかも毎年来ているのに見方がわからなーいっていう「ねんきん定期便」について説明します。

老後の生活にいくら必要か、計画を立てる際に、老齢年金がどのくらいもらえるのかを知らなければ、計画なんて立てることはできません。

あなたの将来をより精度よく計画するために、しっかり学んでいきましょう~

年金の仕組みを簡単におさらい

まず最初に、年金制度について簡単におさらいしていきましょう!

年金は老齢年金、障害年金、遺族年金の3種類に加えて、基礎年金と厚生年金の2階建てなのはご存じのとおりですよね?

これについては、また別に記事を用意いたしますが、今回は65歳になったら支給される老齢年金についてのお話です。

老齢年金とは何か?ざっくり説明

先ほども説明しましたが、65歳から支給される年金の事を老齢年金といいますが、支給される要件、支給金額は以下のようになります。

要件

■老齢基礎年金の受給要件

(1)対象者

 例外もありますが、老齢基礎年金の対象者は、1926年4月2日以降に生まれた人を対象としています!

 ほぼすべての人が対象という事ですね!

(2)受給資格期間

 老齢基礎年金は、ある程度の加入期間がないと受け取ることができません。受給資格期間は、以下のような期間の合計が10年以上となることが必要です!

保険料納付済期間 + 保険料免除期間 + 合算対象期間 ≧ 10年

  • 保険料納付済期間:何かしらの公的年金制度に加入し保険料を納付した期間のこと
  • 保険料免除期間 :保険料の納付を免除された期間(そのまんまですが・・・)
  • 合算対象期間  :年金制度に加入されたと「みなされる」期間のこと

 

■老齢厚生年金の受給要件

 従来、厚生年金は60歳からの支給でしたが、年金制度の改正で基礎年金と同じ65歳からの支給に変更されました。でも、いきなり60歳支給が65歳支給に変更されると大混乱となりますので、徐々に65歳支給になるよう段階的に支給年齢をひきあげることになりました。

65歳前からの支給を「特別支給の老齢厚生年金」といいます。

 ま、我々の世代にはあまり関係なくて、支給年齢は65歳からとなっています。

65歳以降の支給を「本来の老齢厚生年金」といいます。

支給金額

基礎年金も厚生年金も、ある数式で支給金額を決めています。ここでご紹介するには、複雑すぎるので(笑)式は、省略!

とにかく、複雑だという事を知っておいてください。

なので~、支給要件を満たしているか?とか、どのくらいもらえるのか~?とか、教えてほしいですよね?

そんな時に、参照するのがねんきん定期便になるわけです。

では、その年金定期便って何なのか?これから説明します~~~

ねんきん定期便とは?

ねんきん定期便とは、日本年金機構が国民年金・厚生年金に加入している被保険者あてに郵送する書面の事です。内容には保険料の納付実績や将来受給できる年金の予想額など、年金に関する情報が記載されています。 もともとは社会保険庁が2009年からねんきん定期便を発送していましたが、社会保険庁の廃止に伴い、2010年から日本年金機構が業務を引き継ぎました。

いつ来るの?

「定期便」という名前の通り、毎年加入者の誕生月に来ますが、年齢によって発送される形式や内容が異なります。

被保険者の年齢が35歳、45歳、59歳(これを節目年齢といいます)の時は封書で以下の内容が送付されます。

それ以外の年齢の時は、ハガキで1から3の項目と、直近の5と6について通知がされます。

 1.年金加入期間

 2.加入実績に応じた受給見込み額(*)

 3.今までの年金納付額

 4.年金加入履歴(事務所名、期間などですね)

 5.厚生年金の全ての月での標準報酬額(これ分かるとよいですよね~)

 6.国民年金における納付状況(未納・免除・納付済みなどです)

*50歳未満は加入実績に応じた見込み額、50歳以上は定期便作成時の加入制度に同じ条件で引き続き60歳まで加入したと仮定した将来の年金見込み額

以上をまとめると、下の表のようになります。

年齢 時期 送付方法 確認できる情報 記載される年金額
50歳未満 毎年
誕生月
ハガキ 直近1年間の情報 これまでの加入実績に応じた年金額
50歳以上 毎年
誕生月
ハガキ 近1年間の情報 年金見込み額
35歳・45歳 誕生月 封書 全期間の年金記録情報 これまでの加入実績に応じた年金額
59歳 誕生月 封書 全期間の年金記録情報 年金見込み額

ねんきん定期便の見方は?

節目年齢ではなく50歳以上の方

ねんきん定期便

ハガキで送られてきます。

・老齢年金の見込み額

年齢によって以下のような金額が表示されます。

 60歳未満:現在の加入制度に60歳まで継続して加入したと仮定して、65歳から受け取ることのできる年金見込み額が表示されます。

 60歳以上65歳未満:ねんきん定期便作成時点での年金加入実績に応じて、65歳から受け取ることのできる年金見込み額が表示されます。

 65歳以上:65歳時点の年金加入実績に基づいた金額が表示されます。

・国民年金の納付状況

下の表のような状況が表示されます。

節目年齢で50歳未満の方

ねんきん定期便

加入実績に応じた年金額が表示されていないときは、以下のようなことが考えられます。

・同月内で重複している年金加入実績がある

・厚生年金保険と統合されていない農林共済組合の加入実績がある

上記に当てはまる方は、加入記録の補正をする必要がありますので、近くの年金事務所に問い合わせてみましょう!!

節目年齢の方

ねんきん定期便

ねんきん定期便はネットからでも利用できます。

オンラインで、年金の情報を確認することができるサービスがあります。これをねんきんネットといいます。 ねんきんネットの利点は、ねんきん定期便が毎年誕生月に送られるだけなのに対して、最新の内容を常に確認できるところです。ダウンロード機能もあり、情報の管理がより便利になっています

年金受給額を確認することのメリット

将来、受け取るであろう年金額を知ることは、たとえ見込み額であっても将来に向けての資産形成計画に有効であり、必須であると思います。

60歳近くになって、いざ年金受給額を調べたら、この年金額では今までと同じ生活レベルを維持できないとわかっても、ほぼほぼ手遅れです。 資産形成は早いうちから計画的にコツコツ続けることが大切です

そして、もっと重要なのは、どのような方法・手段で資産形成をするのかという事です。

資産形成を始める年齢によって、または現状の資産額によってどのくらいのリスクを取りながら運用できるかは大きく違ってきます。

現状を見極めながら、膨大にある情報の中から適切な方法・手段を選ぶことは、至難の業です。こんな時、信頼できる専門家がいると悩む時間を削減できるので、より効率的な資産形成ができます。

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FPみやむら
副業x独立系FP 会社に依存しない人生を求めバランスの良い資産形成を目指しています。 その経験を皆さんと共有したいです!